技能実習「食鳥処理加工業」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・鶏肉処理を完全解説
技能実習「食鳥処理加工業」とは?
食鳥処理加工業は、技能実習制度における「食品製造関係」の職種の一つです。鶏肉を中心とした食鳥の処理・加工技術を習得します。日本の食鳥処理技術は衛生管理と品質管理において高い水準を誇り、技能実習生は帰国後も母国の食品加工業で活躍できる実践的なスキルを身につけることができます。
この記事でわかること
- 食鳥処理加工業の作業内容と工程
- 技能実習1号・2号・3号の受入要件
- 技能検定(基礎級・随時3級・随時2級)の試験内容と合格基準
- 特定技能「飲食料品製造業」への移行ルート
- 2027年育成就労制度への移行について
食鳥処理加工業の基本情報
| 職種名 | 食鳥処理加工業 |
|---|---|
| 職種分類 | 食品製造関係(11職種) |
| 作業名 | 食鳥処理加工作業 |
| 技能実習区分 | 1号・2号・3号(最長5年) |
| 移行対象職種 | ○(2号・3号移行可能) |
| 特定技能移行 | 飲食料品製造業(特定技能1号・2号) |
食鳥処理加工業とは
食鳥処理加工業は、食用に供する鶏、あひる、七面鳥等の食鳥を処理し、食肉として加工する業務です。生きた食鳥の屠畜から、精肉、カット、包装までの一連の工程を行います。
食鳥処理加工で製造される製品例
- 正肉(精肉):もも肉、むね肉、ささみ、手羽先、手羽元等
- 内臓類:レバー、ハツ、砂肝等
- 加工品:骨付きもも、チキンカツ用、唐揚げ用カット等
- 副産物:鶏ガラ、皮、脂肪等
食鳥処理加工業の作業内容
技能実習「食鳥処理加工業」で習得する主な作業内容は以下の通りです。
必須作業(実習時間の50%以上)
| 作業区分 | 作業内容 |
|---|---|
| 懸鳥・放血 | 生鳥の懸垂、スタニング(失神処理)、放血 |
| 脱羽・中抜き | 湯漬け、脱羽機による羽根除去、内臓摘出、洗浄 |
| 解体・脱骨 | 部位別の解体、脱骨作業、トリミング |
| 計量・包装 | 重量計測、トレイ盛り付け、ラップ包装、箱詰め |
関連作業・周辺作業
| 作業区分 | 作業内容 |
|---|---|
| 検査作業 | 生体検査、内臓検査、品質検査、異物検査 |
| 衛生管理 | 器具・機械の洗浄消毒、作業場の清掃、温度管理 |
| 周辺作業 | 原料受入れ、製品出荷、在庫管理、廃棄物処理 |
食鳥処理は食品衛生法および食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律(食鳥検査法)に基づき、厳格な衛生管理が求められます。HACCPに基づく衛生管理を実施し、食中毒菌(サルモネラ、カンピロバクター等)の汚染防止を徹底します。
技能実習生の受入要件
実習実施者(受入企業)の要件
| 要件項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業内容 | 食鳥処理業を営んでいること(食鳥処理法に基づく認定を受けた食鳥処理場) |
| 設備要件 | 食鳥処理設備、冷蔵・冷凍設備、包装設備等を有すること |
| 技能実習責任者 | 責任者講習を修了した者の選任 |
| 技能実習指導員 | 食鳥処理加工職種の経験5年以上の者(各事業所に1名以上) |
| 生活指導員 | 実習生の生活指導を担当する者(各事業所に1名以上) |
技能実習生の人数枠
| 常勤職員数 | 基本人数枠(1号) | 優良認定時(1号) |
|---|---|---|
| 30人以下 | 3人 | 6人 |
| 31〜40人 | 4人 | 8人 |
| 41〜50人 | 5人 | 10人 |
| 51〜100人 | 6人 | 12人 |
| 101〜200人 | 10人 | 20人 |
| 201人以上 | 常勤職員の5% | 常勤職員の10% |
技能検定試験の内容
技能実習生は、各段階で技能検定に合格する必要があります。
基礎級(1号修了時)
| 試験区分 | 試験内容 | 試験時間 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 学科試験 | 食鳥処理の基礎知識、部位名称、衛生管理、安全作業 | 60分 | 65%以上 |
| 実技試験 | 基本的な解体作業、部位の識別 | 30分程度 | 60%以上 |
随時3級(2号修了時)
| 試験区分 | 試験内容 | 試験時間 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 学科試験 | 食鳥処理工程、品質管理、HACCP、関連法規 | 60分 | 65%以上 |
| 実技試験 | 解体・脱骨作業、トリミング、品質判定 | 60分程度 | 60%以上 |
随時2級(3号修了時)
| 試験区分 | 試験内容 | 試験時間 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 学科試験 | 高度な処理技術、工程管理、品質保証システム | 60分 | 65%以上 |
| 実技試験 | 高精度な脱骨作業、複合的な加工作業 | 90分程度 | 60%以上 |
特定技能「飲食料品製造業」への移行
技能実習「食鳥処理加工業」を良好に修了した技能実習生は、特定技能1号「飲食料品製造業」への移行が可能です。
特定技能への移行条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 技能実習2号修了 | 食鳥処理加工業の技能実習2号を良好に修了 |
| 技能検定合格 | 随時3級または技能実習評価試験(専門級)に合格 |
| 日本語能力 | 技能実習2号修了者は日本語試験免除 |
特定技能「飲食料品製造業」の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 在留期間 | 特定技能1号:通算5年 / 特定技能2号:上限なし |
| 従事業務 | 飲食料品製造業全般(食鳥処理、食肉加工、包装等) |
| 転職 | 同一分野内で転職可能 |
| 家族帯同 | 特定技能1号:不可 / 特定技能2号:可能 |
2027年 育成就労制度への移行
2027年より、技能実習制度は新たな「育成就労制度」へ移行予定です。食鳥処理加工業を含む食品製造関係の職種は、新制度においても継続される見込みですが、詳細は今後の政省令で確定されます。
育成就労制度の主な変更点
| 項目 | 現行(技能実習) | 新制度(育成就労) |
|---|---|---|
| 制度目的 | 技能移転(国際貢献) | 人材育成+人材確保 |
| 在留期間 | 最長5年(1号1年+2号2年+3号2年) | 3年(特定技能への移行前提) |
| 転籍 | 原則不可 | 一定条件下で可能 |
| 特定技能移行 | 別途試験または実習修了 | 育成就労修了で移行 |
送出し国と人材の特徴
当社では、ベトナムおよびインドネシアから食鳥処理加工業職種の技能実習生を受け入れています。
| 送出し国 | 人材の特徴 |
|---|---|
| ベトナム | 器用で作業スピードが速く、食肉加工業での適性が高い。日本語習得にも意欲的で、チームワークを重視する傾向。 |
| インドネシア | 温和で協調性が高く、衛生管理への意識が高い。ハラール対応の知識を持つ人材も多い。 |
インドネシアはイスラム教徒が多数を占める国です。ハラール認証を取得している食鳥処理場では、インドネシア人技能実習生が宗教的にも安心して働ける環境となります。
安全衛生管理
食鳥処理現場では、以下の安全衛生管理が重要です。
| 管理項目 | 内容 |
|---|---|
| 刃物安全 | ナイフ・カッターの安全な取扱い、耐切創手袋の着用、刃物管理 |
| 食品衛生 | HACCP対応、手洗い・消毒の徹底、交差汚染防止、温度管理 |
| 作業環境 | 低温環境対策、滑り防止、騒音対策、適切な照明 |
| 保護具 | 作業服、帽子、マスク、耐切創手袋、長靴、前掛けの着用 |
よくある質問(FAQ)
Q. 食鳥処理加工業の技能実習生を受け入れるために必要な許可は?
A. 食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律に基づく「食鳥処理場」の認定を受けている必要があります。また、食品衛生法に基づく営業許可も必要です。
Q. 技能実習生は屠畜作業も行いますか?
A. はい、食鳥処理加工業の技能実習では、懸鳥から放血、脱羽、解体までの一連の工程を習得します。ただし、各工程の作業配分は実習計画に基づきます。
Q. 食肉処理業との違いは何ですか?
A. 食鳥処理加工業は鶏などの食鳥を対象とし、食肉処理業は牛・豚等の畜産動物を対象とします。作業内容や必要な設備、適用法令が異なります。
Q. 特定技能への移行後も同じ職場で働けますか?
A. はい、同じ企業で継続して働くことが可能です。特定技能では転職も認められていますが、多くの実習生が同じ企業での就労を希望します。
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