技能実習「仕上げ」とは?
仕上げは、技能実習制度における「機械・金属関係」の職種の一つです。やすり、きさげ、研磨などの手作業で機械部品を高精度に仕上げる技術を習得します。機械加工だけでは達成できない精度や表面品質を実現する、熟練を要する重要な技術です。
この記事でわかること
- 仕上げの作業内容と技術
- 技能実習1号・2号・3号の受入要件
- 技能検定(基礎級・随時3級・随時2級)の試験内容と合格基準
- 特定技能「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」への移行ルート
- 2027年育成就労制度への移行について
仕上げの基本情報
| 職種名 | 仕上げ |
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| 職種分類 | 機械・金属関係(15職種) |
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| 作業名 | 治工具仕上げ作業、金型仕上げ作業、機械組立仕上げ作業 |
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| 技能実習区分 | 1号・2号・3号(最長5年) |
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| 移行対象職種 | ○(2号・3号移行可能) |
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| 特定技能移行 | 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業 |
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仕上げの作業内容
仕上げの3つの作業区分
| 作業区分 | 特徴 |
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| 治工具仕上げ作業 | 治具・工具の製作・調整。測定器具、加工治具など。 |
| 金型仕上げ作業 | 金型の仕上げ・調整。プレス金型、樹脂金型など。 |
| 機械組立仕上げ作業 | 機械部品の仕上げ・組立て。産業機械、精密機器など。 |
必須作業(実習時間の50%以上)
| 作業区分 | 作業内容 |
|---|
| やすり仕上げ | 平面・曲面のやすり削り、寸法・形状の調整 |
| きさげ作業 | すり合わせ面の精密加工、当たり調整 |
| 研磨・ラップ作業 | 砥石・研磨剤による表面仕上げ、鏡面加工 |
| けがき作業 | 加工基準線の描画、穴位置の決定 |
| 組立て・調整 | 部品の組付け、すきま調整、動作確認 |
関連作業(実習時間の50%以下)
| 作業区分 | 作業内容 |
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| 測定・検査 | マイクロメータ、ダイヤルゲージによる精密測定 |
| 機械加工補助 | 旋盤、フライス盤、ボール盤による加工 |
| 図面読解 | 製作図面の読図、加工手順の検討 |
使用する主な工具
| 工具 | 用途 |
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| やすり | 平やすり、丸やすり、角やすりで形状を整える |
| きさげ | すり合わせ面の超精密仕上げ |
| スクレーパー | バリ取り、面取り |
| 砥石 | 刃物の研磨、面の仕上げ |
| 定盤 | 平面の基準、すり合わせ作業 |
技能実習生の受入要件
実習実施者(受入企業)の要件
| 要件項目 | 内容 |
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| 事業内容 | 金型製造業、機械製造業、精密機器製造業を営んでいること |
| 設備 | 仕上げ作業に必要な工具・測定器・定盤等を保有 |
| 技能実習責任者 | 責任者講習を修了した者の選任 |
| 技能実習指導員 | 仕上げ作業の経験5年以上の者または仕上げ技能士 |
技能実習生の要件
| 区分 | 要件 |
|---|
| 1号 | 18歳以上、本国で製造業・金属加工関連業務従事または訓練経験 |
| 2号 | 1号修了、基礎級技能検定合格 |
| 3号 | 2号修了、随時3級技能検定合格、優良な監理団体・実習実施者 |
技能検定の試験内容
基礎級(技能実習1号修了時)
| 試験区分 | 内容 | 合格基準 |
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| 学科試験 | 仕上げの基礎知識、工具、測定、安全衛生(30問・60分) | 65%以上 |
| 実技試験 | 基本的なやすり仕上げ、けがき作業 | 60%以上 |
随時3級(技能実習2号修了時)
| 試験区分 | 内容 | 合格基準 |
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| 学科試験 | 加工理論、精密測定、品質管理 | 65%以上 |
| 実技試験 | 精密仕上げ、すり合わせ、組立て調整 | 60%以上 |
随時2級(技能実習3号修了時)
| 試験区分 | 内容 | 合格基準 |
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| 学科試験 | 高度な加工理論、精密測定技術、品質改善 | 65%以上 |
| 実技試験 | 高精度仕上げ、複雑な組立て・調整 | 60%以上 |
在留資格の流れ
| 段階 | 在留資格 | 期間 | 必要な試験 |
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| 1 | 技能実習1号 | 1年 | 入国時講習修了 |
| 2 | 技能実習2号 | 2年 | 基礎級合格 |
| 3 | 技能実習3号 | 2年 | 随時3級合格 |
| 4 | 特定技能1号 | 5年 | 2号良好修了で試験免除 |
| 5 | 特定技能2号 | 更新制限なし | 特定技能2号試験合格 |
特定技能「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」への移行
技能実習から特定技能への移行ルート- 技能実習2号を良好に修了 → 試験免除で特定技能1号に移行可能
- 特定技能1号:最長5年(通算)
- 特定技能2号:試験合格で移行可能(更新制限なし・家族帯同可)
- 製造業分野での就労継続が可能
2027年育成就労制度への移行
| 項目 | 現行(技能実習) | 新制度(育成就労) |
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| 制度目的 | 技能移転(国際貢献) | 人材育成+人材確保 |
| 在留期間 | 最長5年 | 3年(特定技能へ移行) |
| 転籍 | 原則不可 | 1〜2年後に条件付きで可能 |
送出し国と人材の特徴
| 国名 | 特徴 |
|---|
| ベトナム | 手先が器用で精密作業に向いている人材が豊富 |
| インドネシア | 工業系学校出身者が多く、機械加工の基礎知識がある |
| タイ | 製造業が発達しており、金型関連の経験者がいる |
安全衛生管理
- 切創防止:やすり・きさげ作業時の手袋着用、工具の適切な保管
- 粉じん対策:研磨作業時のマスク着用、集塵装置の使用
- 姿勢管理:長時間の精密作業による腰痛防止
- 目の保護:細かい作業による眼精疲労防止、適切な照明
- 重量物取扱い:金型・治具の運搬時の安全作業
よくある質問(FAQ)
Q. 仕上げ作業は機械加工に比べて難しいですか?
手作業による感覚と経験が重要で、習得には時間がかかりますが、熟練すればミクロン単位の精度を出せるようになります。
Q. 仕上げの技能検定の合格率はどのくらいですか?
基礎級で約85〜90%、随時3級で約70〜80%程度です。実技試験は練習が重要です。
Q. 3つの作業区分の違いは何ですか?
対象物の違いです。治工具は測定器具等、金型はプレス・射出成形用金型、機械組立は産業機械部品が主な対象です。
まとめ
技能実習「仕上げ」は、機械部品を高精度に仕上げる熟練技能を学べる職種です。機械加工だけでは達成できない精度を実現する重要な技術であり、習得した技能は帰国後も高く評価されます。技能実習1号から3号まで最長5年間の実習が可能で、その後は特定技能への移行ルートも整備されています。
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