技能実習「型枠施工」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・型枠工事作業を完全解説

技能実習制度における「型枠施工」は、鉄筋コンクリート構造物を建設する際に必要不可欠な型枠の製作・組立て技能を習得するための職種です。型枠はコンクリートを流し込む「器」となる仮設構造物であり、建物の品質を左右する重要な工程です。本記事では、【2026年最新】の型枠施工技能実習について、受入要件、技能検定の内容、対象作業まで詳しく解説します。

型枠施工技能実習の基本情報

項目内容
職種名型枠施工
分類建設関係(22職種33作業)
作業名型枠工事作業
職種コード3-6-1
技能実習の区分技能実習1号・2号・3号(最長5年)
技能検定型枠施工(型枠工事作業)基礎級・随時3級・随時2級
試験実施機関各都道府県職業能力開発協会
関連する特定技能分野建設分野(型枠施工)
建設業許可業種大工工事業、とび・土工工事業

型枠施工の特徴(他の技能実習との違い)

型枠施工は、鉄筋コンクリート造(RC造)の建築物・土木構造物において、コンクリートを所定の形状に固めるための「型枠」を製作・組立てする専門職種です。建物の柱・梁・壁・床・階段などすべてのコンクリート部分に型枠が必要であり、建設業界で最も需要が高い職種のひとつです。

特徴内容
高い需要と安定性ビル・マンション・橋梁・トンネル等あらゆるRC構造物に必要。日本の高度な型枠技術を習得できる
精密な技術力ミリ単位の寸法精度が求められる。建物の品質・美観を左右する重要工程
チームワーク重視大規模な型枠組立ては複数人での作業が基本。コミュニケーション能力が必要
キャリアパスの明確さ技能実習→特定技能1号→特定技能2号と明確なステップアップが可能。2号取得で在留期限なし
収入の安定性建設業の中でも高単価の職種。経験を積むことで高収入が期待できる

【企業担当者向け】型枠施工で技能実習生を受け入れるメリット

  • 日本の高度な型枠施工技術を母国に移転する国際貢献ができる
  • ベトナム・インドネシア出身者は勤勉で手先が器用な方が多い
  • 最長5年間の計画的な技能育成が可能
  • 特定技能への移行で継続的なキャリア形成を支援できる
  • 建設キャリアアップシステムで技能レベルを可視化できる

作業内容の詳細(型枠工事作業)

型枠工事作業は、加工図に基づいて型枠材料(合板・桟木等)を加工し、現場で組立て・建込み・解体を行う一連の作業です。技能実習計画に基づき、以下の業務区分に従って実習を行います。

【重要】業務時間配分の基準(技能実習計画認定基準)

業務カテゴリ時間配分備考
必須業務50%以上下回ると計画不認定
関連業務50%未満必須業務と組み合わせて実施
周辺業務1/3未満補助的業務のみ
安全衛生業務全期間業務時間に含まず別途実施

【注意】加工専従・下ごしらえ専従は対象外

型枠施工の技能実習は、施工現場での組立て作業を必ず含む必要があります。加工場のみでの型枠製作専従は技能実習の対象外です。

必須業務(従事必須・時間配分50%以上)

技能実習生は以下の業務に必ず従事する必要があります。これらは技能検定で評価される中核的技能です。

作業名作業定義・内容使用する工具・機械
1. 加工図の読み方施工図・加工図(下ごしらえ図)を読み取り、型枠の形状・寸法・数量を理解する作業。展開図・組立図の理解を含む。スケール、電卓、筆記用具
2. 墨出し作業コンクリート床面や壁面に、型枠を設置する位置・通り芯・レベルを正確に記す作業。トランシット・レベルを使用した測量を含む。墨つぼ、墨さし、水糸、トランシット、オートレベル、下げ振り
3. 型枠加工作業(下ごしらえ)合板・桟木を加工図に基づき切断・加工し、型枠パネルを製作する作業。切断精度・直角度が品質を左右する。丸のこ(電動)、手のこ、かなづち(型枠ハンマー)、釘打ち機、さしがね、コンベックス
4. 型枠組立て作業柱・梁・壁・床・階段等の型枠を墨出し位置に従って組み立てる作業。セパレーター・フォームタイによる固定を含む。型枠ハンマー、バール、番線カッター、セパレーター、フォームタイ、Pコン
5. 型枠支保工の組立て型枠を支持するためのパイプサポート・枠組足場・鋼管パイプ等の仮設構造物を組み立てる作業。荷重計算に基づく適切な配置が必要。パイプサポート、枠組足場、鋼管パイプ、クランプ、水平器
6. 型枠建込み作業製作した型枠パネルを所定の位置に設置し、水平・垂直を確認しながら固定する作業。寸法精度・直角度の確認を含む。下げ振り、水平器、コンベックス、型枠ハンマー
7. 合番作業コンクリート打設時に型枠の状態を監視し、必要に応じて補修・調整を行う作業。コンクリート圧力による変形・はらみ・目地開きの防止。型枠ハンマー、バール、番線、クサビ

関連業務(時間配分50%未満)

必須業務と組み合わせて行う業務です。必須業務の技能を補完し、型枠施工の一連の工程を理解するために従事します。

作業名作業定義・内容関連する必須業務
型枠解体作業コンクリート硬化後、型枠パネル・支保工を撤去する作業。解体時期の判断、転用可能な型枠材の分別を含む。型枠組立て、支保工組立て
加工図の作成施工図に基づき、型枠加工に必要な下ごしらえ図を作成する作業。型枠割付け・展開図作成を含む。加工図の読み方、型枠加工作業
材料の揚重・運搬型枠材料・資機材をクレーン等で揚重し、所定の位置へ運搬する作業。玉掛け・合図を含む。型枠組立て、支保工組立て
型枠の補修・転用準備解体後の型枠パネルを清掃・補修し、次の現場で転用できるよう準備する作業。釘抜き・面材交換を含む。型枠加工作業
剥離剤の塗布型枠の内面に剥離剤を塗布し、コンクリートとの付着を防止する作業。コンクリート面の仕上がりに影響する。型枠組立て、型枠建込み

周辺業務(時間配分1/3未満)

必須・関連業務に付随する補助的業務です。技能実習の中核ではありませんが、作業全体の理解に必要です。

  • 材料の検収・保管:合板・桟木・金物等の受入検査、適切な保管場所への配置
  • 工具・機械の点検・整備:電動丸のこの刃の交換、釘打ち機のメンテナンス、測量機器の校正
  • 作業場の清掃・整理整頓:端材・釘の片付け、通路の確保、仮設材の整理
  • 型枠材料の数量拾い出し:図面から必要材料の数量を算出する補助作業
  • 現場内の簡易な測量補助:測量機器の設置補助、標尺の持ち方

安全衛生業務(全期間実施)

型枠施工は高所作業・重量物取扱い・電動工具使用を伴うため、労働災害防止が特に重要です。実習期間全体を通じて以下の安全衛生業務を実施します。

安全衛生項目具体的な実施内容
高所作業の安全安全帯(フルハーネス型)の正しい使用、足場・開口部での墜落防止措置、昇降設備の使用
保護具の使用保護帽(ヘルメット)、安全靴、保護メガネ、作業手袋の適切な着用
電動工具の安全使用丸のこの安全カバー確認、刃の取付け点検、漏電遮断器の使用、コード損傷の確認
重量物取扱い腰痛予防のための正しい姿勢、2人以上での持ち上げ、クレーン・ウインチの活用
支保工倒壊防止パイプサポートの適正な使用荷重確認、水平つなぎ・斜めつなぎの設置、沈下防止措置
安全衛生教育新規入場者教育、KY活動(危険予知活動)、安全ミーティング、熱中症予防教育
整理整頓(4S活動)整理・整頓・清掃・清潔の徹底、釘・端材の片付け、通路確保、仮設材の整理

使用する主な工具・機械

分類工具・機械名
切断工具電動丸のこ、手のこ(両刃のこ)、ジグソー
打撃工具型枠ハンマー(先切りハンマー)、かなづち、釘打ち機(エア式・ガス式)
測定工具コンベックス(メジャー)、さしがね、水平器、下げ振り、墨つぼ、水糸
測量機器オートレベル、トランシット、レーザー墨出し器
解体工具バール(釘抜きバール・平バール)、番線カッター
型枠金物セパレーター、フォームタイ、Pコン、コンクリート釘、丸釘
支保工材パイプサポート、枠組足場、鋼管パイプ、クランプ、根がらみ
型枠材料コンパネ(コンクリート型枠用合板)、桟木、面木、目地棒

受入要件

実習実施者(受入企業)の要件

要件項目内容
事業内容型枠工事業を営んでいること。建設業許可(大工工事業・とび土工工事業等)を取得していることが望ましい
技能実習責任者技能実習責任者講習を修了した者を選任
技能実習指導員型枠施工に5年以上従事した経験者を配置(型枠施工技能士が望ましい)
生活指導員技能実習生の生活指導を行う者を選任
建設キャリアアップシステム事業者登録および技能実習生の技能者登録が必須
JACへの加入建設技能人材機構(JAC)への加入が必要
報酬形態技能実習生の報酬は月給制とすること(建設分野の特例)
設備・機械型枠加工・組立てに必要な工具・機械・材料を備えていること

技能実習生の要件

要件項目内容
年齢18歳以上
日本語能力入国時N5程度(日常会話レベル)が望ましい。建設現場では安全指示の理解が必須
健康状態重量物の取扱い・高所作業に従事可能な健康状態であること
適性体力があること、高所恐怖症でないこと、チームワークを重視できること
帰国後の活用母国において修得した技能を活かせる業務に従事する予定があること

人数枠

建設分野の技能実習生の人数枠は、常勤職員の総数に応じて設定されます。

常勤職員数技能実習生の人数枠(基本)
30人以下常勤職員数の10分の3
31〜40人9人
41〜50人10人
51〜100人15人
101〜200人20人
201人以上常勤職員数の10分の1

建設キャリアアップシステム(CCUS)

建設分野の技能実習生を受け入れる場合、建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録が必須です。CCUSは技能者の資格・経験・技能レベルを統一的に管理するシステムで、技能実習生も対象となります。

事業者登録

技能実習生を受け入れる事業者は、CCUSへの事業者登録が必要です。登録料は事業者規模により異なります(資本金500万円未満:6,000円等)。

技能者登録

技能実習生本人もCCUSへの技能者登録が必要。ICカードで現場入退場を管理し、就業履歴が蓄積されます。登録料:2,500円(簡略型)

技能レベル判定:型枠施工技能士の取得状況や就業日数に応じて、レベル1〜4の技能レベルカードが発行されます。技能実習生は当初レベル1からスタートし、経験を積むことでレベルアップが可能です。

技能検定について

技能実習生は、各段階で技能検定(実技試験・学科試験)に合格する必要があります。型枠施工の技能検定は、各都道府県職業能力開発協会が「随時試験」として実施します。

段階検定名時期合格基準
1号修了時基礎級入国後10〜12ヶ月学科:65%以上、実技:60%以上
2号修了時随時3級3年目学科:65%以上、実技:60%以上
3号修了時随時2級5年目学科:65%以上、実技:60%以上

基礎級(技能実習1号修了時)

型枠施工職種に係る基本的な業務を遂行するために必要な基礎的な技能及びこれに関する知識の程度を基準とします。

学科試験の範囲

試験科目出題範囲の細目
型枠工事に使用する器工具及び機械墨出し用器工具、型枠下ごしらえ用器工具及び機械、型枠及び型枠支保工の組立て用器工具の種類、用途及び使用方法について初歩的な知識
型枠及び型枠支保工の種類及び特徴合板製型枠・金属製型枠の種類及び特徴、パイプサポート・枠組支保工・単管支保工の種類及び特徴について初歩的な知識
型枠の下ごしらえの方法普通型枠の下ごしらえの方法について初歩的な知識
型枠及び型枠支保工の組立ての方法敷ばた及び敷さん、せき板の割付け、ホームタイ・締付けボルト等の締付け、ばた材の間隔、支柱の間隔、支柱の高さ、水平つなぎ材の間隔、点検について初歩的な知識
型枠及び型枠支保工の解体の方法型枠及び型枠支保工の解体の方法について初歩的な知識
建設工事の種類及び施工方法基礎工事、鉄筋工事、コンクリート工事の種類及び施工方法について初歩的な知識
型枠工事用材料の種類型枠用パネルの種類、形状、寸法及び性質について初歩的な知識
安全衛生に関する基礎的な知識機械・器工具・原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱方法、安全装置・保護具の性能及び取扱方法、作業手順、作業開始時の点検、整理整頓、事故時等における応急措置及び退避、安全衛生標識、合図、服装

実技試験の範囲

型枠工事作業

  • 型枠の下ごしらえができること
  • 型枠及び型枠支保工の組立てができること
  • 型枠の解体ができること

3級(随時3級・技能実習2号修了時)

型枠施工の職種における初級の技能者が通常有すべき技能及びこれに関する知識の程度を基準とします。

学科試験の範囲

試験科目出題範囲の細目
施工法
(型枠工事に使用する器工具及び機械)
墨出し用器工具、型枠下ごしらえ用器工具及び機械、型枠及び型枠支保工の組立て用器工具、解体用器工具の種類、用途及び使用方法について一般的な知識
施工法
(型枠及び型枠支保工の種類・構造・特徴)
合板製型枠・金属製型枠の種類・構造・特徴、パイプサポート・枠組支保工・単管支保工・支保はりの種類・構造・特徴について一般的な知識
施工法
(型枠の下ごしらえの方法)
普通型枠・打放し型枠の下ごしらえの方法について一般的な知識
施工法
(型枠及び型枠支保工の組立ての方法)
敷ばた及び敷さん、せき板の割付け、ホームタイ・締付けボルト等の締付け、荷重、コンクリートの側圧、ばた材の間隔、支柱の沈下・浮上り・滑動、支柱の間隔・高さ・盛りかえ、水平つなぎ材の間隔、根がらみ材、点検について一般的な知識
施工法
(解体の時期及び方法・施工計画)
型枠及び型枠支保工の解体の時期及び方法、施工順序、材料の手配・加工・運搬方法及び保管、関連他工事との連けいについて一般的な知識
施工法
(建設工事の種類及び施工方法)
仮設工事、土工事、基礎工事、鉄筋工事、コンクリート工事、鉄骨工事、断熱工事の種類及び施工方法について概略の知識
材料型枠用パネルの種類・形状・寸法・性質及び用途、さん木材・ばた材・支持材・締付け材・はく離剤の種類・規格・寸法・性質及び用途について一般的な知識
建築構造及び土木構造鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・壁式鉄筋コンクリート造の構法及び特徴、基礎・柱・はり・壁・床版・開口部・階段の種類・構造・特徴、擁壁の構法及び特徴、木造・鉄骨造・プレハブ造について概略の知識
製図日本産業規格の建築製図通則及び土木製図通則に定める表示記号(建築設計図及び土木設計図の関連部分に必要な表示記号)について一般的な知識
関係法規建築基準法関係法令のうち、型枠及び支柱の除去に関する規定、鉄骨と鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さ、工事現場の危害の防止に関する規定について概略の知識
安全衛生機械・器工具・原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱方法、安全装置・保護具の性能及び取扱方法、作業手順、作業開始時の点検、疾病の原因及び予防、整理整頓、事故時等における応急措置及び退避について詳細な知識。労働安全衛生規則及びクレーン等安全規則(型枠工事関係の安全・足場・墜落/飛来・保護具・玉掛け・土砂崩壊防止・電気による危険防止に関する規定)について詳細な知識

実技試験の範囲

型枠工事作業

  • せき板の割付けができること
  • 型枠の下ごしらえができること
  • 型枠及び型枠支保工の組立てができること
  • 型枠の解体ができること

標準時間:1時間40分(打切り時間:2時間)
合格基準:60点以上(100点満点)

2級(随時2級・技能実習3号修了時)

型枠施工の職種における中級の技能者が通常有すべき技能及びこれに関する知識の程度を基準とします。

学科試験の範囲

試験科目出題範囲の細目
施工法
(型枠工事に使用する器工具及び機械)
墨出し用器工具、型枠下ごしらえ用器工具及び機械、型枠及び型枠支保工の組立て用器工具及び機械、解体用器工具の種類、用途及び使用方法について詳細な知識
施工法
(型枠及び型枠支保工の種類・構造・特徴)
木製型枠・合板製型枠・金属製型枠・その他の型枠の種類・構造・特徴、パイプサポート・枠組支保工・単管支保工・組立鋼柱・支保はり・吊り型枠・関連資機材の種類・構造・特徴について詳細な知識
施工法
(型枠の下ごしらえの方法)
コンクリート躯体図(施工図)の見方及び現寸図の作成方法、型枠の下ごしらえ図の作成方法、普通型枠・打放し型枠及び化粧打放し型枠・特殊型枠(曲面型枠・階段型枠等)の下ごしらえの方法について詳細な知識
施工法
(型枠及び型枠支保工の組立ての方法)
型枠及び型枠支保工の組立て図の作成方法、基準墨・逃げ墨・陸墨及び建込み墨の墨出しの方法、敷ばた及び敷さん、せき板の割付け、ホームタイ・締付けボルト等の締付け材の強度及び間隔、荷重、コンクリートの側圧、ばた材の強度及び間隔、型枠の浮上り及びねじれ、支柱の沈下・浮上り及び滑動、支柱の間隔・高さ・盛りかえ、水平つなぎ材の間隔、根がらみ材、点検及びコンクリート打設時の管理について詳細な知識
施工法
(解体の時期及び方法)
型枠及び型枠支保工の解体の時期及び方法について詳細な知識
施工法
(型枠工事の施工計画)
施工順序、材料の手配・加工・運搬方法及び保管、作業員の配置、関連他工事との連けい、工程表、廃材の処分方法について一般的な知識
施工法
(施工設備・建設工事)
型枠及び型枠支保工の組立てに用いる足場、その他の機械設備、揚重・運搬設備について詳細な知識。仮設工事、土工事、基礎工事、鉄筋工事、コンクリート工事、鉄骨工事、断熱工事、防水工事、仕上工事、設備工事について概略の知識
材料型枠用パネルの種類・形状・寸法・性質及び用途、さん木材・ばた材・支持材・締付け材・はく離剤・面木・目地棒・欠込材・その他の型枠資材の種類・規格・寸法・性質及び用途について詳細な知識。コンクリート・鉄筋・スリット材・断熱材・止水材・足場材について概略の知識
建築構造及び土木構造鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・壁式鉄筋コンクリート造の構法及び特徴、基礎・柱・はり・壁・床版・開口部・階段の種類・構造・特徴、擁壁の構法及び特徴について概略の知識。木造・鉄骨造・プレハブ造・ブロック構造について概略の知識
構造力学トラス・ラーメン・単純ばり・片持ちばり・連続ばりの用語の意味、力・荷重・外力、応力及び応力度、材料の許容応力度、座屈、たわみ、部材の支持部とその形式について一般的な知識
製図日本産業規格の建築製図通則及び土木製図通則に定める表示記号(建築設計図及び土木設計図の関連部分に必要な表示記号)について詳細な知識
関係法規建築基準法関係法令のうち、型枠及び支柱の除去に関する規定、鉄骨と鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さ、工事現場の危害の防止に関する規定について一般的な知識
安全衛生機械・器工具・原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱方法、安全装置・保護具の性能及び取扱方法、作業手順、作業開始時の点検、疾病の原因及び予防、整理整頓、事故時等における応急措置及び退避について詳細な知識。労働安全衛生規則及びクレーン等安全規則(型枠工事関係の安全・足場・墜落/飛来・保護具・玉掛け・土砂崩壊防止・電気による危険防止に関する規定)について詳細な知識

実技試験の範囲

型枠工事作業

  • 型枠の下ごしらえ図の作成ができること
  • 型枠材及び型枠支持材の選定ができること
  • 墨出しができること
  • 現寸図の作成ができること
  • せき板の割付けができること
  • 型枠の下ごしらえができること
  • 特殊型枠の下ごしらえができること
  • 型枠及び型枠支保工の組立ての段取りができること
  • 型枠及び型枠支保工の組立てができること
  • 型枠及び型枠支保工の解体ができること

標準時間:4時間
合格基準:60点以上(100点満点)

出典:厚生労働省「型枠施工技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目」(令和2年2月)

在留資格の流れ

段階在留資格期間移行条件
1年目技能実習1号ロ1年基礎級合格で2号へ移行
2〜3年目技能実習2号ロ2年随時3級合格で3号へ移行可能
4〜5年目技能実習3号ロ2年優良認定を受けた監理団体・実習実施者のみ

注意:3号への移行には、監理団体と実習実施者の両方が「優良」認定を受けている必要があります。また、3号移行時には一度帰国(1ヶ月以上)が必要です。

特定技能「建設」への移行

型枠施工で技能実習2号を良好に修了した方は、特定技能1号「建設」分野への移行が可能です。

項目内容
移行先特定技能1号「建設」分野(型枠施工 区分)
試験免除技能実習2号良好修了者は技能試験・日本語試験が免除
在留期間通算5年(技能実習と合わせて最長10年の就労が可能)
特定技能2号建設分野は特定技能2号の対象。2号取得で在留期間の上限なし、家族帯同可能
2号の要件型枠施工技能士1級または2級(実務経験3年以上)、かつ班長としての実務経験
JAC・CCUS特定技能移行時もJAC加入・CCUS登録が必須

詳しくは特定技能「建設」の詳細ページをご覧ください。

育成就労制度について

2027年より、技能実習制度に代わる新制度「育成就労制度」の開始が予定されています。建設分野は育成就労制度の対象分野に含まれており、型枠施工に関連する業務での受入れが可能になると見込まれます。

育成就労制度の主な変更点

  • 目的の変更:「人材育成」に加え「人材確保」も目的に追加
  • 転籍要件の緩和:1〜2年で同一分野内の転籍が可能に
  • 特定技能への移行:育成就労3年修了で特定技能1号へ移行可能
  • 監理団体:「監理支援機関」に名称変更、要件も厳格化

現行の技能実習制度からの経過措置等も設けられる予定ですので、今後の政府発表にご注意ください。詳しくは育成就労「建設」分野の詳細ページをご覧ください。

送出し国について

型枠施工の技能実習生は、日本と二国間取り決め(MOC)を締結している国から受け入れることができます。当組合では主に以下の国からの受入れを行っています。

国名特徴
ベトナム建設業の送出し実績が最も多く、勤勉で体力のある人材が多い。日本語学習への意欲も高く、建設現場でのコミュニケーションも良好。多くの型枠施工技能実習生がベトナムから来日している。
インドネシア温和で協調性が高く、チームワークを重視する型枠施工の現場に適した人材が多い。高所作業への適応も良好で、安全意識も高い。

安全衛生管理

型枠施工は建設業の中でも労働災害リスクが高い職種です。高所作業、重量物取扱い、電動工具使用に伴う災害を防止するため、徹底した安全衛生管理が必要です。

災害リスク原因対策
墜落・転落足場からの墜落、開口部への転落、はしごからの転落安全帯(フルハーネス型)使用、手すり・中さん設置、開口部蓋の設置、昇降設備の使用
型枠・支保工倒壊支保工の過荷重、組立て不良、早期解体荷重計算の実施、つなぎ材の設置、解体時期の確認、コンクリート強度の確認
切創丸のこによる手の切断、釘の踏み抜き安全カバーの使用、作業手順の遵守、安全靴の着用、釘の片付け徹底
飛来・落下型枠材料の落下、工具の落下保護帽の着用、工具の落下防止措置、上下作業の禁止、親綱の使用
腰痛重量物の持ち上げ、不自然な姿勢での作業正しい持ち上げ姿勢、2人以上での作業、クレーン・ウインチの活用、腰痛体操

よくある質問(FAQ)

Q: 型枠施工の技能実習生は、解体作業だけを行わせてもよいですか?

A: いいえ。型枠の解体作業は「関連業務」に分類されます。技能実習計画では必須業務(加工・組立て等)が50%以上を占める必要があり、解体作業のみを行わせることは認められません。

Q: 加工場のみでの作業は技能実習の対象になりますか?

A: いいえ。型枠施工の技能実習は、施工現場での組立て作業を必ず含む必要があります。加工専従・下ごしらえ専従のみは対象外です。これは建設現場特有の技能(墨出し、建込み、合番等)を習得するためです。

Q: 型枠施工で技能実習を受けた場合、どのようなキャリアパスがありますか?

A: 技能実習2号修了後、特定技能1号「建設」(型枠施工)への移行が可能です。特定技能1号は通算5年、その後型枠施工技能士1級等を取得すれば特定技能2号に移行でき、在留期間の上限なく日本で働くことができます。また、家族の帯同も可能になります。

Q: 建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録は必須ですか?

A: はい。建設分野の技能実習では、受入企業(事業者登録)と技能実習生(技能者登録)の両方がCCUSへの登録が必須です。これは技能者の資格・経験・技能レベルを客観的に管理するためであり、特定技能への移行時にも就業履歴として評価されます。

Q: 技能検定の実技試験はどのような内容ですか?

A: 3級の実技試験では、柱型枠の下ごしらえ及び組立てを行います。標準時間は1時間40分で、寸法精度・直角度・水平垂直・組立ての確実性が評価されます。2級では基礎型枠の下ごしらえ及び組立てを4時間で行い、より高度な技能が求められます。

Q: JACへの加入は必須ですか?

A: はい。建設分野の技能実習生・特定技能外国人を受け入れる企業は、建設技能人材機構(JAC)への加入が必要です。JACは建設分野における外国人材の適正な受入れを推進する団体であり、技能評価試験の実施や人材育成支援等を行っています。

まとめ

型枠施工は、鉄筋コンクリート構造物の建設に欠かせない専門職種であり、建設業界で最も需要の高い技能のひとつです。技能実習制度を通じて、型枠の加工・組立て・建込みから解体までの一連の技能を習得することができます。

5年間の技能実習を修了すれば、特定技能「建設」への移行が可能で、さらに特定技能2号を取得すれば在留期間の上限なく日本でのキャリアを築くことができます。建設キャリアアップシステム(CCUS)による技能レベルの可視化、JAC加入による適正な受入れ体制の整備により、技能実習生・企業双方にとって安心な制度となっています。

型枠施工は日本が世界に誇る高度な建設技術です。技能実習制度を通じて、この技術を母国に持ち帰り活躍できる人材を育成することは、国際貢献として大きな意義があります。技能実習制度を活用した技能移転・人材育成をぜひご検討ください。

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