技能実習「印刷」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・オフセット・グラビア印刷を完全解説

技能実習「印刷」とは?

印刷は、技能実習制度における「その他」の職種分類に含まれる職種の一つです。オフセット印刷、グラビア印刷などの印刷技術を習得します。日本の印刷技術は高い精度と品質で世界的に評価されており、技能実習生は帰国後も印刷業界で活躍できる実践的なスキルを身につけることができます。

この記事でわかること

  • 印刷の作業内容と対象となる印刷方式
  • 技能実習1号・2号・3号の受入要件
  • 技能検定(基礎級・随時3級・随時2級)の試験内容と合格基準
  • 特定技能への移行可能性
  • 2027年育成就労制度への移行について

印刷の基本情報

職種名印刷
職種分類その他(17職種)
作業名オフセット印刷作業、グラビア印刷作業
技能実習区分1号・2号・3号(最長5年)
移行対象職種○(2号・3号移行可能)
特定技能移行工業製品製造業(2025年新設)※関連

印刷の作業区分(2作業)

技能実習「印刷」には、2つの作業区分があります。印刷方式に応じた技術を習得します。

No作業名概要・特徴
1オフセット印刷作業版からブランケットを介して紙に転写する印刷方式。書籍、チラシ、パンフレット等の商業印刷が中心
2グラビア印刷作業凹版印刷の一種。写真集、パッケージ、軟包装材等の高品質印刷に使用

オフセット印刷とグラビア印刷の違い

項目オフセット印刷グラビア印刷
印刷方式平版(ブランケット転写)凹版(直接転写)
主な用途書籍、チラシ、名刺、カタログ包装材、フィルム、写真集
印刷媒体主に紙紙、フィルム、金属箔
特徴中〜大ロット向け、版コスト低大ロット向け、高品質な色再現

印刷の作業内容

必須作業(実習時間の50%以上)

作業区分作業内容
印刷準備作業版の取り付け、インキ調整、用紙セット、見当合わせ
印刷作業印刷機の操作、色調整、品質チェック、生産管理
印刷後処理版の取り外し、機械清掃、インキ・資材の後始末

関連作業・周辺作業

作業区分作業内容
関連作業刷版作業、検品・検査、色管理(カラーマネジメント)
周辺作業印刷機のメンテナンス、資材管理、作業場の整理整頓
印刷技能の特徴
印刷は色の再現性が重要です。わずかな色のズレも不良品となるため、高い品質意識と繊細な調整技術が求められます。また、大型印刷機の操作には安全管理が欠かせません。

技能実習生の受入要件

実習実施者(受入企業)の要件

要件項目内容
事業内容印刷業を営んでいること
設備要件オフセット印刷機又はグラビア印刷機を有すること
技能実習責任者責任者講習を修了した者の選任
技能実習指導員印刷職種の経験5年以上の者(各事業所に1名以上)
生活指導員実習生の生活指導を担当する者(各事業所に1名以上)

技能実習生の人数枠

常勤職員数基本人数枠(1号)優良認定時(1号)
30人以下3人6人
31〜40人4人8人
41〜50人5人10人
51〜100人6人12人
101〜200人10人20人
201人以上常勤職員の5%常勤職員の10%

技能検定の試験内容

技能実習「印刷」では、各段階で以下の技能検定に合格する必要があります。

基礎級(技能実習1号修了時)

試験区分内容合格基準
学科試験印刷の基礎知識、印刷機の構造、用紙・インキの知識、安全衛生(○×・選択式30問、60分)65%以上
実技試験基本的な印刷準備作業(版の取り付け、インキ調整等)60%以上

随時3級(技能実習2号修了時)

試験区分内容合格基準
学科試験印刷技術、色彩管理、品質管理、トラブルシューティング(○×・選択式30問、60分)65%以上
実技試験該当する印刷方式での印刷作業(一連の工程を実施)60%以上

随時2級(技能実習3号修了時)

試験区分内容合格基準
学科試験高度な印刷技術、生産管理、カラーマネジメント、機械保全(○×・選択式30問、60分)65%以上
実技試験高度な印刷作業(色調整、見当合わせ、品質管理を含む)60%以上
試験実施機関
印刷の技能検定は、JAVADA(中央職業能力開発協会)及び各都道府県職業能力開発協会が実施します。また、業界団体である日本印刷産業連合会も関与しています。

技能実習期間と在留資格の流れ

段階期間在留資格修了要件
1号1年目技能実習1号ロ基礎級合格
2号2〜3年目技能実習2号ロ随時3級合格
3号4〜5年目技能実習3号ロ随時2級合格

特定技能への移行について

印刷は現時点では特定技能の直接的な対象職種ではありませんが、2025年に新設された「工業製品製造業」分野の関連業種として、移行の可能性が検討されています。

今後の展望

  • 印刷業界からは特定技能への追加要望が出されている
  • 「工業製品製造業」分野の詳細決定後、印刷が含まれる可能性あり
  • 最新情報は出入国在留管理庁の発表をご確認ください

2027年育成就労制度への移行

2027年から施行される育成就労制度では、現行の技能実習制度から大きく変わります。印刷は「工業製品製造業」分野として継続される見込みです。

育成就労制度の主な変更点

項目現行(技能実習)新制度(育成就労)
制度目的技能移転(国際貢献)人材育成+人材確保
転籍原則不可1〜2年後に条件付きで可能
在留期間最長5年3年(特定技能へ接続)

主な送出し国と人材の特徴

当社では、ベトナムおよびインドネシアから印刷職種の技能実習生を受け入れています。

ベトナム

印刷業が発展途上にあり、技術習得への意欲が高い人材が多くいます。細かい作業への適性があると評価されています。日本語学習意欲も高い人材が多くいます。

インドネシア

製造業全般に適性のある人材が多く、印刷業でも活躍しています。協調性が高く、チームワークを重視します。温和な国民性で職場適応力が高い人材が多くいます。

印刷業界の現状と課題

業界の動向

  • デジタル化の進展:デジタル印刷の普及により、技術が多様化
  • 人材不足:熟練オペレーターの高齢化、後継者不足
  • 環境対応:VOC削減、環境配慮型インキの使用
  • 短納期化:小ロット・多品種・短納期への対応が求められる

技能実習生に期待される役割

  • 人手不足の解消
  • 若手人材としての活躍
  • 母国の印刷業界発展への貢献(帰国後)
  • グローバル対応力の強化

安全衛生管理

印刷業では、以下の安全衛生対策が重要です。

  • 機械への巻き込まれ防止:回転部への安全カバー、緊急停止装置
  • 有機溶剤対策:換気設備、保護具着用、健康診断
  • 騒音対策:耳栓・イヤーマフの使用、作業時間管理
  • 重量物の取扱い:用紙ロールの運搬時の安全対策
  • 火災予防:インキ・溶剤の適切な保管、消火設備の設置

よくある質問(FAQ)

Q. デジタル印刷も技能実習の対象ですか?

A. 現時点ではオフセット印刷とグラビア印刷が対象です。デジタル印刷は別途の職種設定は現在ありませんが、関連作業として実施できる場合もあります。

Q. 印刷未経験でも大丈夫ですか?

A. 可能です。送出し機関での事前講習で基礎を学び、来日後は段階的に技能を習得します。

Q. 製本作業も実習に含まれますか?

A. 印刷と製本は別の職種です。製本作業を行う場合は「製本」の職種での実習となります。

Q. 女性の実習生も受入可能ですか?

A. 可能です。印刷作業は体力よりも技術・精度が重視されるため、性別に関係なく活躍できます。

まとめ

技能実習「印刷」は、日本の高品質な印刷技術を学べる職種として、印刷業界を目指す外国人材に価値のある選択肢です。オフセット印刷とグラビア印刷の2つの作業区分があり、技能実習1号から3号まで最長5年間の実習が可能です。

技能実習生は、日本で習得した印刷技術を帰国後に母国の印刷業界の発展に活かすことが期待されています。技能実習制度は「技能移転による国際貢献」を目的としており、日本の高い印刷技術を開発途上国に伝える重要な役割を担っています。2027年からの育成就労制度への移行を見据え、計画的な技能育成を進めることが重要です。

印刷の技能実習生受入れに関するご相談は、キャリアリンクアジア・日越振興協同組合までお気軽にお問い合わせください。

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