技能実習「漁業」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・9つの漁法作業を完全解説

技能実習「漁業」とは?

漁業は、技能実習制度における「漁業関係」の職種の一つです。養殖業、かつお一本釣り漁業、延縄漁業、いか釣り漁業、まき網漁業、刺し網漁業、定置網漁業、かに・えびかご漁業など、様々な漁法・養殖技術を習得することができます。日本の漁業技術は世界的に評価されており、技能実習生は帰国後も母国の水産業で活躍できる実践的なスキルを身につけることができます。

この記事でわかること

  • 漁業の作業内容と対象となる漁法
  • 技能実習1号・2号・3号の受入要件
  • 技能検定(基礎級・随時3級・随時2級)の試験内容と合格基準
  • 特定技能「漁業」への移行ルート
  • 2027年育成就労制度への移行について

漁業の基本情報

職種名漁業
職種分類漁業関係(2職種)
作業名9作業(下記参照)
技能実習区分1号・2号・3号(最長5年)
移行対象職種○(2号・3号移行可能)
特定技能移行漁業(特定技能1号・2号)

漁業の作業区分(9作業)

技能実習「漁業」には、以下の9つの作業区分があります。それぞれの漁法に応じた技術を習得します。

No作業名概要
1かつお一本釣り漁業餌を撒いてかつおを集め、一本釣り竿で釣り上げる漁法
2延縄漁業長い幹縄に多数の枝縄・釣り針を付けて魚を釣る漁法
3いか釣り漁業集魚灯でいかを集め、自動いか釣り機で釣り上げる漁法
4まき網漁業魚群を大型網で取り囲んで漁獲する漁法
5ひき網漁業船で網を引いて魚を漁獲する漁法(底引き網等)
6刺し網漁業網を海中に張り、魚を絡ませて漁獲する漁法
7定置網漁業沿岸に固定した大型網に魚を誘導して漁獲する漁法
8かに・えびかご漁業かごを海底に沈め、かにやえびを漁獲する漁法
9棒受網漁業集魚灯で魚を集め、棒受網ですくい上げる漁法

養殖業との違い

技能実習の漁業関係には「漁業」と「養殖業」の2職種があります。漁業は天然の魚介類を漁獲する業務、養殖業は人工的に魚介類を育てる業務です。

項目漁業養殖業
主な業務天然魚介類の漁獲魚介類・海藻類の養殖
作業場所漁船(沖合・遠洋含む)養殖場(沿岸・陸上)
作業数9作業1作業(ほたて貝・まがき養殖)

漁業の作業内容(共通)

各漁法に共通する基本的な作業内容は以下の通りです。

必須作業

作業区分作業内容
漁労作業各漁法に応じた漁獲作業(投網、揚網、釣り操作等)
漁獲物処理選別、活〆、冷凍処理、保管
漁具整備網の修繕、釣り具の準備・点検、漁具の保守

関連作業・周辺作業

作業区分作業内容
関連作業航海当直、甲板作業、機関整備補助
周辺作業船内清掃、漁獲物の陸揚げ、資材運搬
漁業の特徴
漁業は自然環境の中で行われるため、天候や海況に左右されます。技能実習生は安全管理を最優先としながら、日本の漁業技術を習得します。遠洋漁業の場合、長期間の航海となることもあります。

技能実習生の受入要件

実習実施者(受入企業)の要件

要件項目内容
事業内容漁業を営んでいること(漁業許可等を有すること)
設備要件漁船、漁具等を有すること
技能実習責任者責任者講習を修了した者の選任
技能実習指導員漁業職種の経験5年以上の者(各事業所に1名以上)
生活指導員実習生の生活指導を担当する者(各事業所に1名以上)
特有の要件船員法に基づく労働条件の確保、船舶安全の確保

技能実習生の人数枠

漁業は船舶単位で人数枠が設定されます。

乗組員数基本人数枠(1号)備考
船舶ごと乗組員の1/5以内端数切り上げ
漁業の人数枠計算例
乗組員10名の船舶の場合:10名 × 1/5 = 2名まで技能実習1号を受入可能

技能検定の試験内容

技能実習「漁業」では、各段階で以下の技能検定に合格する必要があります。

基礎級(技能実習1号修了時)

試験区分内容合格基準
学科試験漁業の基礎知識、魚種の知識、漁具の知識、安全衛生(○×・選択式30問、60分)65%以上
実技試験基本的な漁労作業(ロープワーク、漁具の取扱い等)60%以上

随時3級(技能実習2号修了時)

試験区分内容合格基準
学科試験各漁法の技術、漁獲物の処理、航海知識、安全管理(○×・選択式30問、60分)65%以上
実技試験該当する漁法の実践的な漁労作業60%以上

随時2級(技能実習3号修了時)

試験区分内容合格基準
学科試験高度な漁業技術、漁場判断、資源管理、品質管理(○×・選択式30問、60分)65%以上
実技試験該当する漁法の高度な技術実演60%以上

技能実習期間と在留資格の流れ

段階期間在留資格修了要件
1号1年目技能実習1号ロ基礎級合格
2号2〜3年目技能実習2号ロ随時3級合格
3号4〜5年目技能実習3号ロ随時2級合格

特定技能「漁業」への移行

技能実習「漁業」を修了した方は、特定技能「漁業」への移行が可能です。特定技能「漁業」では派遣形態での就労も認められているのが特徴です。

技能実習から特定技能への移行ルート

  • 技能実習2号を良好に修了 → 試験免除で特定技能1号に移行可能
  • 技能実習3号修了 → 特定技能2号への移行も視野に
  • 特定技能1号:最長5年、特定技能2号:更新制限なし(無期限)

特定技能「漁業」の特徴

項目内容
受入形態直接雇用・派遣の両方可能
派遣の理由漁業の季節変動や漁期に対応するため
従事可能業務漁業全般(技能実習と同様)

2027年育成就労制度への移行

2027年から施行される育成就労制度では、現行の技能実習制度から大きく変わります。漁業は「漁業」分野として継続される見込みです。

育成就労制度の主な変更点

項目現行(技能実習)新制度(育成就労)
制度目的技能移転(国際貢献)人材育成+人材確保
転籍原則不可1〜2年後に条件付きで可能
在留期間最長5年3年(特定技能へ接続)

主な送出し国と人材の特徴

インドネシア

島嶼国で漁業が盛んなインドネシアからの実習生が最も多くなっています。海への親しみがあり、船上生活への適応が早いのが特徴です。

ベトナム

沿岸漁業が盛んで、漁業経験者も多く来日しています。勤勉で技術習得への意欲が高いと評価されています。

安全管理の重要性

漁業は自然環境の中で行われる危険度の高い職種です。安全管理を徹底する必要があります。

主な安全対策

  • 救命胴衣の着用:甲板作業時は必ず着用
  • 安全教育:入国後講習で海難防止の基礎を徹底指導
  • 気象情報の確認:出航前・航海中の気象監視
  • 通信機器の整備:緊急時の連絡体制の確保
  • 船員保険の加入:労災事故への備え

よくある質問(FAQ)

Q. 遠洋漁業の場合、航海期間はどのくらいですか?

A. 漁法によって異なりますが、遠洋かつお一本釣りの場合、1航海が数ヶ月に及ぶこともあります。長期航海に対応できる人材の選定が重要です。

Q. 漁業未経験でも技能実習生として来日できますか?

A. 可能です。ただし、船上での生活や作業に適応できる体力・精神力が必要です。送出し機関での事前講習で基礎を学んでから来日します。

Q. 女性の実習生も受入可能ですか?

A. 可能です。ただし、漁船の設備(居住区画、トイレ等)の配慮が必要な場合があります。沿岸漁業や定置網漁業では女性の受入実績もあります。

Q. 船員手帳は必要ですか?

A. 漁業の技能実習生は船員法の適用を受けるため、船員手帳の取得が必要です。入国後に手続きを行います。

まとめ

技能実習「漁業」は、日本の高度な漁業技術を学べる職種として、水産業を目指す外国人材に価値のある選択肢です。9つの作業区分(漁法)から選択でき、技能実習1号から3号まで最長5年間の実習が可能です。その後は特定技能「漁業」への移行ルートも整備されています。

漁業は自然相手の仕事であり、安全管理が特に重要です。受入企業にとっては、後継者不足の解消や漁業の活性化に有効な制度ですが、長期航海への対応や安全教育の徹底など、他の職種とは異なる配慮が必要です。2027年からの育成就労制度への移行を見据え、計画的な受入れと人材育成を進めることが重要です。

漁業の技能実習生受入れに関するご相談は、キャリアリンクアジア・日越振興協同組合までお気軽にお問い合わせください。

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