技能実習「畜産農業」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・養豚・養鶏・酪農を完全解説
この記事でわかること
- 技能実習「畜産農業」の対象作業(養豚・養鶏・酪農)
- 受入要件と技能検定の内容
- 家畜の飼養管理に必要な技能
- 特定技能「農業」への移行方法
- 2027年育成就労制度への移行ポイント
技能実習「畜産農業」とは
技能実習「畜産農業」は、外国人技能実習制度において家畜の飼養管理に関する技能を習得する職種です。養豚、養鶏、酪農の3作業区分があり、日本の畜産技術を学ぶことができます。
畜産業は生き物を扱うため、毎日の飼養管理が必要となります。そのため、年間を通じた安定的な実習が可能であり、技能実習生にとっても継続的な技能習得ができる職種です。
ポイント:畜産農業の特徴
- 家畜の健康管理・飼養管理が中心
- 早朝・夕方の作業がある(交代制勤務も)
- 衛生管理・防疫対策が重要
畜産農業の作業区分
1. 養豚
豚の飼養管理を行います。繁殖から出荷までの一連の管理が対象です。
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 繁殖管理 | 発情確認、人工授精、分娩管理 |
| 飼養管理 | 給餌、給水、豚舎の温度・換気管理 |
| 衛生管理 | 豚舎の清掃・消毒、疾病予防 |
| 出荷管理 | 出荷豚の選別、積み込み補助 |
対象施設:養豚場、一貫経営農場(繁殖~肥育)
2. 養鶏
鶏の飼養管理を行います。採卵鶏(レイヤー)とブロイラー(肉用鶏)の両方が対象です。
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 飼養管理 | 給餌、給水、鶏舎の環境管理 |
| 採卵・集卵 | 卵の収集、選別、梱包(採卵鶏の場合) |
| 衛生管理 | 鶏舎の清掃・消毒、防疫対策 |
| 出荷管理 | 出荷鶏の捕鳥、積み込み補助 |
対象施設:採卵鶏農場、ブロイラー農場
3. 酪農
乳牛の飼養管理と搾乳を行います。生乳の生産が主な業務です。
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 搾乳作業 | 搾乳機の装着・脱着、乳房の洗浄 |
| 飼養管理 | 給餌、給水、牛舎の清掃・敷料交換 |
| 繁殖管理 | 発情確認、人工授精補助、分娩管理 |
| 衛生管理 | 牛舎・搾乳機器の洗浄・消毒 |
対象施設:酪農場、牧場
技能実習の期間
技能実習1号
1年目
技能実習2号
2・3年目
技能実習3号
4・5年目
最長5年間の実習が可能です。技能実習3号への移行には、優良な監理団体・実習実施者であることが条件となります。
技能検定の内容
基礎級(1号修了時)
1年目の修了時に受験が必要です。
| 試験 | 内容 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 畜産全般の基礎知識、安全衛生、家畜の取扱い | 60%以上 |
| 実技試験 | 給餌、清掃、家畜の観察などの基本作業 | 60%以上 |
随時3級(2号修了時)
3年目の修了時に受験が必要です。
| 試験 | 内容 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 作業区分に応じた専門知識(繁殖・疾病等) | 65%以上 |
| 実技試験 | 各作業区分の実務技能 | 60%以上 |
随時2級(3号修了時)
5年目の修了時に受験します(任意)。
| 試験 | 内容 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 高度な専門知識、経営管理の基礎 | 65%以上 |
| 実技試験 | 高度な飼養管理技術 | 60%以上 |
受入れ要件
実習実施者(受入企業)の要件
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 事業形態 | 畜産業を営む個人・法人 |
| 技能実習指導員 | 5年以上の畜産業経験を有する常勤職員 |
| 生活指導員 | 実習生の生活指導を担当する常勤職員 |
| 宿泊施設 | 1人あたり4.5㎡以上の居室を確保 |
| 労働条件 | 日本人と同等以上の報酬 |
| 衛生管理 | 家畜伝染病予防法に基づく防疫体制 |
技能実習生の要件
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 年齢 | 18歳以上 |
| 職歴 | 母国での畜産経験または農業教育機関の卒業者 |
| 日本語 | 入国前講習でN5レベル相当を習得(推奨:N4) |
| 健康状態 | 家畜の飼養作業に耐えうる健康状態 |
受入れ人数枠
| 常勤職員数 | 基本人数枠 | 優良認定時 |
|---|---|---|
| 30人以下 | 3人 | 6人 |
| 31〜40人 | 4人 | 8人 |
| 41〜50人 | 5人 | 10人 |
| 51〜100人 | 6人 | 12人 |
| 101〜200人 | 10人 | 20人 |
| 201〜300人 | 15人 | 30人 |
| 301人以上 | 常勤職員の5% | 常勤職員の10% |
畜産農業の特徴と注意点
勤務体制
家畜は毎日世話が必要なため、以下のような勤務体制が一般的です。
| 勤務形態 | 内容 |
|---|---|
| 早朝勤務 | 5:00〜6:00頃からの朝の給餌・搾乳作業 |
| 夕方勤務 | 16:00〜18:00頃の夕方の給餌・搾乳作業 |
| 交代制 | 大規模農場では2交代・3交代制を採用 |
| 休日 | 週休制(シフト制で確保) |
防疫対策
畜産業では、家畜伝染病の予防が重要です。
- 入場時の消毒:長靴・衣類の消毒、手洗い
- 衛生区域の管理:外部からの持ち込み禁止
- 健康観察:家畜の異常の早期発見
- 記録管理:飼養日誌、投薬記録の作成
キャリアパス
STEP 1
技能実習
最長5年
STEP 2
特定技能1号
農業分野(5年)
STEP 3
特定技能2号
無期限・家族帯同可
特定技能「農業」への移行
技能実習2号を良好に修了した場合、試験免除で特定技能1号「農業」に移行できます。
| 移行条件 | 詳細 |
|---|---|
| 技能試験 | 技能実習2号修了で免除 |
| 日本語試験 | 技能実習2号修了で免除 |
| 在留期間 | 最長5年(通算) |
| 特徴 | 派遣形態での就労が可能 |
特定技能2号への移行
2023年から農業分野でも特定技能2号が認められ、無期限の就労と家族帯同が可能になりました。
- 2年以上の実務経験
- 班長等の管理経験
- 農業特定技能評価試験(2号)に合格
2027年「育成就労制度」への移行
2027年から技能実習制度は「育成就労制度」に移行します
農業分野(畜産含む)は育成就労の対象分野に含まれており、3年間の育成期間を経て特定技能1号への移行を目指す制度となります。現行の技能実習制度で受入れ中の実習生は、経過措置により影響なく実習を継続できます。
育成就労制度の主な変更点
| 項目 | 技能実習制度 | 育成就労制度 |
|---|---|---|
| 目的 | 技能移転(国際貢献) | 人材育成・人材確保 |
| 期間 | 最長5年 | 3年(特定技能1号へ移行) |
| 転籍 | 原則不可 | 一定条件で可能 |
| 対象分野 | 90職種165作業 | 特定技能と同じ分野 |
対象国籍
当組合では、以下の国籍の技能実習生を受け入れています。
- ベトナム
- インドネシア
- タイ
よくある質問
Q. 早朝や休日の作業はありますか?
A. はい、家畜の飼養管理は毎日必要なため、早朝作業や休日出勤があります。ただし、労働基準法に基づき、休日は確保され、時間外労働には割増賃金が支払われます。
Q. 臭いや汚れがある作業環境ですが大丈夫ですか?
A. 畜産業の特性上、家畜舎内での作業となります。技能実習生には事前に作業環境を説明し、本人の同意を得た上で受入れを行います。
Q. 家畜伝染病が発生した場合はどうなりますか?
A. 農場内で発生した場合、防疫措置への協力が必要です。技能実習生も日本人従業員と同様に対応します。
Q. 耕種農業と畜産農業を両方経験できますか?
A. 技能実習では一つの作業区分を選択して実習を行います。ただし、特定技能に移行後は、農業分野内で耕種・畜産の両方に従事することが可能です。
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