技能実習「耕種農業」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・施設園芸・畑作を完全解説
この記事でわかること
- 技能実習「耕種農業」の対象作業(施設園芸・畑作野菜・果樹)
- 受入要件と技能検定の内容
- 農業分野の季節性と複合作業の特例
- 特定技能「農業」への移行方法
- 2027年育成就労制度への移行ポイント
技能実習「耕種農業」とは
技能実習「耕種農業」は、外国人技能実習制度において農作物の栽培・収穫に関する技能を習得する職種です。施設園芸、畑作・野菜、果樹の3作業区分があり、農業分野で最も受入れ人数が多い職種となっています。
農業分野は季節によって作業内容が変動するため、関連作業・周辺作業の従事が認められる特例があります。これにより、年間を通じた安定的な実習が可能です。
ポイント:農業分野の特例
- 必須作業は年間業務時間の2分の1以上
- 関連作業・周辺作業への従事が可能
- 複数の作業区分の技能習得も可能(複合作業)
耕種農業の作業区分
1. 施設園芸
ビニールハウスや温室などの施設内での園芸作物の栽培を行います。
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 播種・育苗 | 種まき、苗の育成管理 |
| 栽培管理 | 灌水、施肥、温度・湿度管理、病害虫防除 |
| 収穫・調製 | 収穫、選別、荷造り、出荷準備 |
| 施設管理 | ビニールハウスの保守、設備点検 |
対象作物例:トマト、きゅうり、いちご、ピーマン、なす、レタス、ほうれん草など
2. 畑作・野菜
露地での野菜・畑作物の栽培を行います。屋外作業が中心となります。
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 土壌準備 | 耕起、畝立て、マルチング |
| 播種・定植 | 種まき、苗の植え付け |
| 栽培管理 | 除草、追肥、病害虫防除、支柱立て |
| 収穫・調製 | 収穫、洗浄、選別、出荷準備 |
対象作物例:キャベツ、白菜、大根、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも、ねぎなど
3. 果樹
果樹園での果実の栽培・収穫を行います。年間を通じた樹木管理が特徴です。
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 剪定・整枝 | 樹形管理、枝の剪定 |
| 摘花・摘果 | 花・果実の間引き作業 |
| 栽培管理 | 施肥、病害虫防除、草刈り |
| 収穫・調製 | 収穫、選果、梱包、出荷準備 |
対象作物例:りんご、みかん、ぶどう、もも、なし、かき、さくらんぼなど
技能実習の期間
技能実習1号
1年目
技能実習2号
2・3年目
技能実習3号
4・5年目
最長5年間の実習が可能です。技能実習3号への移行には、優良な監理団体・実習実施者であることが条件となります。
技能検定の内容
基礎級(1号修了時)
1年目の修了時に受験が必要です。
| 試験 | 内容 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 農業全般の基礎知識、安全衛生 | 60%以上 |
| 実技試験 | 播種、定植、収穫などの基本作業 | 60%以上 |
随時3級(2号修了時)
3年目の修了時に受験が必要です。
| 試験 | 内容 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 作業区分に応じた専門知識 | 65%以上 |
| 実技試験 | 各作業区分の実務技能 | 60%以上 |
随時2級(3号修了時)
5年目の修了時に受験します(任意)。
| 試験 | 内容 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 高度な専門知識、指導技術 | 65%以上 |
| 実技試験 | 高度な栽培管理技術 | 60%以上 |
受入れ要件
実習実施者(受入企業)の要件
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 事業形態 | 農業を営む個人・法人(農地面積要件なし) |
| 技能実習指導員 | 5年以上の農業経験を有する常勤職員 |
| 生活指導員 | 実習生の生活指導を担当する常勤職員 |
| 宿泊施設 | 1人あたり4.5㎡以上の居室を確保 |
| 労働条件 | 日本人と同等以上の報酬 |
技能実習生の要件
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 年齢 | 18歳以上 |
| 職歴 | 母国での農業経験または農業教育機関の卒業者 |
| 日本語 | 入国前講習でN5レベル相当を習得(推奨:N4) |
| 健康状態 | 屋外作業に耐えうる健康状態 |
受入れ人数枠
| 常勤職員数 | 基本人数枠 | 優良認定時 |
|---|---|---|
| 30人以下 | 3人 | 6人 |
| 31〜40人 | 4人 | 8人 |
| 41〜50人 | 5人 | 10人 |
| 51〜100人 | 6人 | 12人 |
| 101〜200人 | 10人 | 20人 |
| 201〜300人 | 15人 | 30人 |
| 301人以上 | 常勤職員の5% | 常勤職員の10% |
農業分野の特例
関連作業・周辺作業
農業分野では、必須作業以外の作業にも従事できます。
| 作業区分 | 内容 | 時間制限 |
|---|---|---|
| 必須作業 | 各作業区分の主要作業 | 年間の2分の1以上 |
| 関連作業 | 必須作業に関連する作業 | 年間の2分の1以下 |
| 周辺作業 | 清掃、整理整頓、事務補助等 | 年間の3分の1以下 |
複合作業の特例
以下の場合、複数の作業区分を組み合わせた実習が可能です。
- 施設園芸と畑作・野菜の組み合わせ
- 畑作・野菜と果樹の組み合わせ
- 施設園芸と果樹の組み合わせ
※複合作業の場合、それぞれの作業区分の技能検定を受験
キャリアパス
STEP 1
技能実習
最長5年
STEP 2
特定技能1号
農業分野(5年)
STEP 3
特定技能2号
無期限・家族帯同可
特定技能「農業」への移行
技能実習2号を良好に修了した場合、試験免除で特定技能1号「農業」に移行できます。
| 移行条件 | 詳細 |
|---|---|
| 技能試験 | 技能実習2号修了で免除 |
| 日本語試験 | 技能実習2号修了で免除 |
| 在留期間 | 最長5年(通算) |
| 特徴 | 派遣形態での就労が可能 |
特定技能2号への移行
2023年から農業分野でも特定技能2号が認められ、無期限の就労と家族帯同が可能になりました。
- 2年以上の実務経験
- 班長等の管理経験(技能実習指導員経験等)
- 農業特定技能評価試験(2号)に合格
2027年「育成就労制度」への移行
2027年から技能実習制度は「育成就労制度」に移行します
農業分野は育成就労の対象分野に含まれており、3年間の育成期間を経て特定技能1号への移行を目指す制度となります。現行の技能実習制度で受入れ中の実習生は、経過措置により影響なく実習を継続できます。
育成就労制度の主な変更点
| 項目 | 技能実習制度 | 育成就労制度 |
|---|---|---|
| 目的 | 技能移転(国際貢献) | 人材育成・人材確保 |
| 期間 | 最長5年 | 3年(特定技能1号へ移行) |
| 転籍 | 原則不可 | 一定条件で可能 |
| 対象分野 | 90職種165作業 | 特定技能と同じ分野 |
対象国籍
当組合では、以下の国籍の技能実習生を受け入れています。
- ベトナム
- インドネシア
- タイ
よくある質問
Q. 農繁期と農閑期で勤務時間は変わりますか?
A. はい、変形労働時間制を採用することで、繁忙期は長時間、閑散期は短時間とすることが可能です。ただし、年間を通じた労働時間の上限は遵守が必要です。
Q. 複数の作物を栽培している場合、作業区分はどうなりますか?
A. 主たる作業に基づいて作業区分を選択します。複数区分の技能を習得したい場合は、複合作業として実習計画を作成することも可能です。
Q. 雨天時など屋外作業ができない場合は?
A. 周辺作業(機械の清掃・整備、出荷準備、事務補助等)に従事させることが可能です。周辺作業は年間の3分の1以下という制限があります。
Q. 技能実習から特定技能に移行後、派遣で働けますか?
A. はい、農業分野の特定技能は派遣形態での就労が認められています。繁忙期に合わせて複数の農家で働くことが可能です。
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