技能実習「電子機器組立て」とは?【2026年最新】受入要件・技能検定・はんだ付け作業を完全解説

技能実習「電子機器組立て」は、電子回路を内蔵する機器の組立て・修理に必要な技能を習得するための職種です。本記事では、【2026年最新】の受入要件、技能検定の内容、対象作業について詳しく解説します。

電子機器組立てのポイント

電子機器組立ては製造業分野で需要が高い職種です。スマートフォン、パソコン、家電製品など幅広い電子機器の製造に不可欠な技能であり、技能実習修了後は特定技能「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」への移行が可能です。

技能実習「電子機器組立て」とは

電子機器組立ては、プリント配線板へのはんだ付け、電子部品の取付け、配線作業など、電子機器製造の基本技能を習得する職種です。技能実習制度の「機械・金属関係」職種のひとつであり、移行対象職種として最長5年間の実習が可能です。

項目内容
職種名電子機器組立て
作業名電子機器組立て作業
関係分野機械・金属関係(15職種29作業)
職種コード6-13-1
在留期間最長5年(1号1年+2号2年+3号2年)
技能検定電子機器組立て(電子機器組立て作業)基礎級・随時3級・3級・2級・1級・特級
試験実施各都道府県職業能力開発協会

対象となる業務内容

電子機器組立て作業で習得する主な技能は以下のとおりです。

必須業務

  • 作業の段取り:組立図・回路図の読解、作業計画の立案
  • 電子機器の組立て:プリント配線板への部品取付け、配線・束線作業
  • はんだ付け:電子部品のはんだ付け、鉛フリーはんだ対応
  • 電子回路点検:回路の動作確認、不具合箇所の特定
  • 修理作業:部品交換、再はんだ付け

関連業務

  • 部品・材料の受入れ検査
  • 電子部品の仕分け・管理
  • 組立て製品の外観検査
  • 静電気対策作業
  • 測定器による検査

使用する主な工具・機器

  • はんだごて(温度調節機能付き)
  • ピンセット(精密作業用)
  • ニッパー、ラジオペンチ
  • 拡大鏡、顕微鏡
  • テスター(回路計)
  • オシロスコープ
  • 静電気防止用具(リストストラップ等)

【図解】技能実習の流れ

1
技能実習1号(1年目)
・電子部品の種類・規格の理解
・基本的なはんだ付け技能
・安全作業(静電気対策等)の基礎
技能検定 基礎級 合格
2
技能実習2号(2〜3年目)
・複雑な電子回路の組立て
・回路点検・トラブルシューティング
・図面読解力の向上
技能検定 随時3級 合格
3
技能実習3号(4〜5年目)
・高度な組立て・修理技能の習得
・後輩への指導能力
・優良監理団体・実習実施者のみ

技能検定について

電子機器組立て(電子機器組立て作業)の技能検定は、各都道府県職業能力開発協会が実施しています。技能実習生は「随時試験」として受検します。

試験の種類と内容

等級受検時期実技試験学科試験
基礎級1号終了時基本的なはんだ付け・部品取付け基礎知識(真偽法)
随時3級2号終了時電子回路の組立て・点検
(試験時間:標準1時間30分〜2時間)
電子機器組立てに関する知識
2級3号中より複雑な電子機器の組立て・修理より高度な知識

実技試験の概要

基礎級・随時3級 実技試験

プリント配線板に電子部品(抵抗、コンデンサ、トランジスタ、IC等)を取り付け、はんだ付けを行います。

主な評価項目
・はんだ付けの品質(フィレット形成、ブリッジなし)
・部品の取付け方向・位置の正確さ
・リード線の処理(折り曲げ方向、カット長さ)
・はんだ流れ量(2mm以下)
合格基準:60点以上(100点満点)

学科試験の範囲

  • 電子機器組立て法:組立て手順、はんだ付け技法
  • 電子回路:基本回路、電子部品の機能
  • 製図:回路図・組立図の読み方
  • 電気:電気の基礎知識
  • 材料:はんだ、フラックス、プリント基板の知識
  • 安全衛生:労働安全衛生、静電気対策

合格基準:65点以上(100点満点)

受入要件

実習実施者(受入企業)の要件

要件詳細
事業内容電子機器・電気機器の製造業を営んでいること
技能実習指導員電子機器組立てに5年以上従事した経験者を配置
(電子機器組立て技能士が望ましい)
設備電子機器組立てに必要な設備・工具が整備されていること
安全衛生静電気対策、はんだ作業時の換気等が適切に実施されていること

技能実習生の要件

要件詳細
年齢18歳以上
日本語能力入国時:N5相当以上(推奨N4)
健康状態精密作業に従事可能な視力・健康状態
その他帰国後に日本で修得した技能を活かす意思があること

安全衛生上の注意点

電子機器組立て作業の安全対策

  • 火傷防止:はんだごてのこて先は高温(約350〜400℃)になるため注意
  • 保護具着用:はんだ付け時は保護めがねを使用(フラックス飛散対策)
  • 換気:はんだ煙の吸引を防ぐため、局所排気装置を使用
  • 静電気対策:リストストラップ、静電気防止マットを使用
  • 工具の取扱い:ニッパー、ピンセットによる怪我に注意

人数枠

技能実習生の人数枠は、常勤職員の総数に応じて設定されます。

常勤職員数技能実習生の人数枠(基本)
30人以下常勤職員数の10分の3
31〜40人9人
41〜50人10人
51〜100人15人
101〜200人20人
201人以上常勤職員数の10分の1

※優良な実習実施者は人数枠が2倍になります。

【図解】キャリアパス

技能実習(最長5年)
電子機器組立て作業
特定技能1号
素形材・産業機械・
電気電子情報関連製造業
育成就労(2027年〜)
工業製品製造業分野
特定技能2号
監督者として従事可能・在留期間更新上限なし

2027年からの育成就労制度への移行

育成就労制度について

2027年4月から技能実習制度は「育成就労制度」に移行します。電子機器組立ては「工業製品製造業」分野として育成就労の対象となる見込みです。

主な変更点
・人材育成と人材確保の両立が目的
・転籍要件の緩和
・特定技能へのスムーズな移行

よくある質問(FAQ)

Q. 電子機器組立ての技能実習生に求められる技能レベルは?

入国時に特別な技能は必要ありません。技能実習1号で基礎から学びます。ただし、細かい作業が多いため、手先の器用さと集中力が求められます。

Q. 鉛フリーはんだへの対応は必要ですか?

はい。現在の電子機器製造ではRoHS指令対応のため、鉛フリーはんだが主流です。技能実習でも鉛フリーはんだを使用した作業を習得します。

Q. 技能実習修了後のキャリアパスは?

技能検定3級以上に合格すれば、特定技能「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」の「電気電子機器組立て」区分への移行が可能です。特定技能1号は最長5年、その後2号に移行すれば在留期間の上限なく日本で働くことができます。

Q. 表面実装(SMT)作業は技能実習の対象ですか?

電子機器組立て作業には、挿入実装(スルーホール)と表面実装(SMT)の両方が含まれます。実習実施者の業務内容に応じて、適切な技能を習得します。

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